2015年7月5日日曜日

スーツケースに対するニーズ

12月に購入したスーツケース(正確には、ソフトキャリー)が壊れたのは2回目。

購入価格1万円程度のもので、激安(5000円)ではないが、高級品(ソフトなら、高価なものは3万円程度)でもない。激安を買わなかったのは、ちょっとした使い勝手であるが、名の通ったメーカーであれば修理体制もしっかりしているかな、というのもあった。

1回目は、購入後1ヶ月程度で、2回目の使用の際に、ハンドルの動きが悪くなったもの。明らかに初期不良だと思いつつ、購入店(高松市内の大きなモール)へ。

私「初期不良でしょうか」
店員「本製品はメーカーの保証期間というものはありません。メーカーが判断して、無償の場合と有償の場合があります」

店員「お急ぎですか」
私「スーツケースは予備は持たないので、これしかなくて困っています。急ぎです。」
私「修理期間の代替品はありませんか」
店員「そのようなサービスはありません」

結局、初期不良扱いで、無償修理だった。

2回目は、この間の7月の出張時。タイヤの軸が曲がったようで、タイヤがスムーズに動かない。ブレーキがかかったような感じで、歩くたびに、筋力がつきそうな野球部の重いコンダラ状態。

再度店舗へ。

(本日、上記の問答の繰返し)


さて、どうなることやら。書籍を入れると重くなって、動的な影響も含めて曲がったのであろうが、私にとっては、それが通常の使い方なので、しょうがない。この際、有償でも無償でもどっちでも良いことである。それが論点ではない。


もし仮にこれが車だったらどうだろうか。多くの場合、ディーラーに修理に出せば、代車というサービスがあり得るし、それを期待することはおかしなことではない。車がなかったら困るわけで。修理の事由によっては代車が無償や有償であり得るだろうが、それは仕方がない。


では、今回のスーツケースの場合はどうだろうか。

スーツケースにたいして、予備を持っている人は普通は居ないだろう。私は大小もっているが、同容量は1つのみ。同居人が同じようなものを持っている、というのはあるだろうが。

故障はたまにしかないけれど、使いたいときにないと困る。ユーザーの私としては、是非、店舗に対して、オーソドックスなもので良いので、修理代替品を用意して戴きたい。店舗内に、様々なメーカーやサイズ、色のラインナップまで自由に展示しているので、そこから数個だけそういう代替品を作ったとしても、十分ペイできるのではないだろうか。


そういうサービスをしていない、というのはわかるが、そもそも、客(少なくとも私)は、スーツケースを買うことが真の目的ではなく、必要なときにスーツケースが利用できることに対して価値を見いだしてお金を払っている。よって、それが、メーカーの理由、私の理由に関わらず、使えなくなる状態が続くのは、困る。困ることに対しては、コストを負担する覚悟はある。


最近、Appleが、音楽定額制サービスを始めた。携帯電話も今や通話料金やパケット定額、というのが主流である。あれだけ携帯電話通話料金は高いんだ、と10年以上言ってきた携帯キャリアが、手のひらを返したように定額通話を始めたのにはたまげたが、そもそも結局はサービスに対して対価を払うのであり、スーツケースも、そのように考えても良いかもしれない。

プリンターも、そういうところがある。メーカー純正品の消耗品を購入してもらうための囲い込みであるが、ユーザー登録すると、修理は無料というのもある。研究室で購入した、OKIのレーザープリンターがそうであった。

よく考えると、服のサイズがSでもLLでも通常は価格が一緒だし、飛行機も、高速道路も。ライス大盛り無料の店もある。そもそもビュッフェ形式も。ホテル料金は日本(人数に対してチャージ)、海外(部屋に対してチャージ)とでは扱いが異なるが、もっと海外旅行客を受け入れてくると変わるのだろうか。



関連してもう一つ思うこと。家庭で困るのは、家電が急に故障すること。特に困るのが、夏の時期のエアコンの故障。なぜかというと、通常の販売店では、夏はエアコンの販売のかき入れ時で、申し込んでから工事まで1週間待ち、等を聞いたことがある。もしその時期に壊れたら、リスクが高い。工事の予約順位は、通常はお金では買えないので。

提案する。メーカーが顧客を囲みたかったら、例えば故障に伴う、同メーカー品への買い換えは、優先的に工事を回してもらう、というサービスはできないだろうか。

メーカーでなくても、販売店(○○電気)単位で実施することは可能かもしれないし、その方が、継続的に買ってもらえるから良いのだろうか。詳細まではわからない。



そもそも、上記のことを突き詰めると、販売よりも、リースという概念になるだろう。修理代替品を提供する、買い換え時に便宜を図る、というのは、「リース」と「(これまでの)買い取り」の中間に位置するだろう。定額サービスのように、今後、サービスに対する対価を払う、という風に全体的にシフトしていくのであろうか。

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