2014年2月28日金曜日

表面吸水試験の情報提供

私および横浜国立大学の細田暁准教授によって、表面吸水試験 Surface Water Absortption Test 略称はSWAT(スワットと発音)を開発し、現在一般販売をしています。

コンクリートの吸水抵抗性を原位置で完全非破壊で計測する手法です。

研究者の中では知られていますが、なかなか一般の方には知られておりませんし、検索してもネットには情報が蓄積されていませんでした。

googleで検索しても、あまり情報が出ておらず、かつ、ある企業との共同開発品のような印象を誤って受けるので、正確な情報提供が必要だと感じていました。

あれよあれよと1年が過ぎてしまったので、これを機に、整備します。

暫定ですが、動き出すことが大事です。

まずは、研究室のホームページに集約したページを作り始めました。

これが、googleの検索上位に来るよう、情報を蓄積していきたいと思います。

ホームページはこちら(URLまたは画像をクリック)
↓↓↓↓

https://sites.google.com/site/hayashikazuh/swat




あれから1年

今日は、私が香川高専に赴任して1年が完了する日でした。2013年3月1日付で香川高専に着任しました。明日からは、2年目を歩みだすのかと思うと、これまでの1年間が走馬灯のように思い出されました。

思い越せば、横浜国立大学の卒論審査会が2013年2月28日であり、勤務終了日の最後までバタバタしていました。そして一夜明けて3月1日は、前日までの仕事のために香川高専へ赴任ができないので、着任日なのに有給休暇扱いでした。3月1日は春一番が吹いた日でした。車を運ぶために東京の有明埠頭から徳島行きのフェリーに乗ったのですが、春一番のお蔭で船は大揺れだったのも今となっては良い思い出です。

そして1年後の今日は、香川高専の卒業研究発表会(3月7日)のまだ1週間前ですが、論文概要集の締め切り日でした。ここ数日は学生と私は夜遅くまで必死で取り組んでいました。先ほど、4人とも提出が完了しました。


明日は記念すべき2年目を迎えますが、明日から1泊で横浜に行きます。教え子の結婚式に出席するためで、横浜滞在20時間というとんぼ返りですが。香川高専1年目初日を横浜で迎え、香川高専2年目初日も横浜にいるのは、やっぱり縁ですね。


縁といえば、横浜ではこれまで10年来一緒に共同研究等のお仕事をさせていただいた方が、昨年から東海地方で現場所長をされているのですが、本日朝、香川まで高速道路の特殊な施工の技術相談にいらっしゃいました。品質評価について技術指導とともに、場合によっては来月に私が現場に乗り込んで測定する可能性も出てきました。こういう機会を大切にし、自分の成長を楽しみつつ、周囲にポジティブな影響を広めるよう、努力したいと思います。その時期は春休み最後(教員は勤務です!)でスケジュールが空いているので、新学期で担任になってバタバタする前に、バンバン研究活動したいですね。


卒論発表まであと7日(活動日は6日)を切ったのですが、一休みしてリフレッシュしたら、発表準備、そして本論文の提出が控えていますので、学生も私もまだまだ気は抜けません。最後の最後、この数日前から徐々に研究の結論がまとまってきました。これからが本番です。大変な一週間でしょうが、ここで学生も成長するし、知識の点と点が繋がる実感が持てる時期です。一緒に乗り越えましょう。


数日続いた雨も上がり、今日は春のような心地よい日です。高専の梅は三分咲きです。


これまで、ブログにおいて、ほとんど研究室学生も入れた写真を掲載していませんでしたが、先ほど記念撮影をしたので掲載します。4人とも頑張って提出した安堵感でいっぱいです。良い笑顔ですね。





良く考えたら、上の文章では、1年の中身の総括はしていなかったので、それは卒論発表が終わった時に書こうと思います。

2014年2月27日木曜日

木の匠

来週、「20世紀を代表する家具デザイナー」 ジョージ・ナカシマの記念館を訪れることになっている。館長さんともお話ができる機会をセッティングいただいた。


高松市の家具製造販売の桜製作所が、ジョージ・ナカシマの家具のライセンス販売をしているということで、桜製作所が記念館を作っている。

桜製作所の名前を聞いたのは、昨年夏の丹下健三展および香川県庁舎ツアーにおいてである。 香川県庁を作る際、調度品についても木工製品の多くは桜製作所で作ったという。その時の解説者の話しぶりでは、確か、丹下健三側の厳しい要求に答えながら切磋琢磨して作りながら、日本を代表する会社に育っていったような・・・。この辺はちょっと記憶があやふやである。

私は、素人に毛が生えた程度の趣味であるが、木工細工も好きなので、木の選び方、美的センス等もだいぶ気になる。

行くとなったら徹底的に予習をするのが私の方針。まずは、まったく知らなかった、ジョージナカシマについて調べると、「木のこころ(訳書)」(原題The Soul of a Tree)とい本を出しているので、読んでみた。


彼の経歴については、こちらに譲るとして、建築家を志していたが、最終的には木と対話することを職業とした。豊富な木、森の知識は、宮脇昭先生を思い出してしまった。


アメリカの日系人ということで、第二次世界大戦では、日系人収容所に入れられていたというのも、山崎豊子「二つの祖国」を知らない人にとっては、意味が良くわからないかもしれない。

読んでいて、いろいろな事象がリンクしてくる。


「木のこころ」の一節を引用したい。エンジニアの全てに通じるのではないか、と思う。大学、高専の教員にも。


小規模な手工業を営むには、大量生産と競うために、次のことが要求されると述べられている。


以下、そのまま引用する。
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1、木材に関して熟達した手仕事を備えた職人気質
2、伝統的工具と進歩的機械の両者に対するすぐれた知識
3、材料と木工技術の知識を基礎にしたデザインに対する直観
4、丸太が倒木を切ったものか立木を伐ったものか判断でき、しかも、切断せずにその中の木目や節班や玉杢の優美さを「感じとる」ことができる、丸太仕入れの秀れた経験
5、経済と簿記に関する厳格な処理能力
6、木挽職人の仕事を理解し、進んで彼に付き添って、どう丸太を回しすえて切ったら最高に魅力的な板材、一番良いかたち、ぴたりと見合った厚さに切り出せるか、こうした無数の決定を素早く下せる判断力
7、アイデアを適切に図面で表現できる図像化力
8、樹木学、すなわち樹木の科学に関する知識
9、家具がその環境に適切に関わるよう、建物の室内と形式についての精通
10、接合部にかかる「モーメント」を予知し、失敗の可能性を予見できる、工学と力学の若干の知識
11、天然と人工の乾燥保存状態に関する精通
12、それぞれの木材は色合いと材質の間に深い関係を持っているから、色彩と質感に対する芸術的感覚
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~ ジョージ・ナカシマ著、神代雄一郎・佐藤由巳子訳: 木のこころ[木匠回想記] 、鹿島出版会、1983、pp.173-174 ~


そして、その桜製作所についても、創業者の人柄、創業エピソードなど気になる。続けて創業者の本 永見真一著「木のすまい」も読みたい。そして二代目についても、魅力的なインタビュー記事を目にした。桜製作所、とても気になる会社である。

高松市中心部にショールームもあるようだ。

2014年2月24日月曜日

豊島産廃の勉強

豊島産廃事件について、現地を訪れ、体験されることを強くお勧めする。書籍やホームページでは、知識としては知っても、身に染みて体験することはできない。

以前、フェイスブックにも少々記事を書いたことも有るが、過去の記事の検索性は乏しいので、やはりブログの方に清書していかねばと思って、こちらにも移植していきたい。


廃棄物対策豊島住民会議議長を務められた、砂川三男さんのお話をぜひ聞いていただきたい。

昨年秋に、体調を崩されていたのから復帰されたようで、瀬戸内海放送で特集が組まれ、同ホームページにて、視聴できる。

動画はこちらをクリック



一般に豊島産廃事件について見学をするには、廃棄物対策豊島住民会議 で申し込む必要がある。

ここに私は直接問い合わせたことがないが、砂川さんと直接お会いできるかどうかはわからないように思う。また、一人で直接申し込むのも少々気が引ける、というのも有ろうかと思う。

以下の、アーキペラゴゼミにおいて、豊島ゼミが定期的に企画されており、次回は来月3月15日(土)に開催されるとの情報を得た。この会は、横浜に居た時代から参加したかったが、なかなか日程が合わない。


私はこの会に参加したことはないので内容の保証はできないが、団体で行動するので敷居が下がるのではないだろうか。



2014年2月20日木曜日

ガソリン難民

香川県高松市でガソリンの入手に困っています。数軒のガソリンスタンドに行っても、買うことができず、燃料切れになりそうです・・・。誰か助けてください。

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震災の時の話ではない。今経験していることである。

というのは、発電機を使うので、そのガソリン入手のためにはガソリン携行缶に入れる必要があるのだが、セルフのガソリンスタンドでは購入できなかったためである。

セルフ式でお客さんが携行缶に入れるのが禁止されているのは知っているが、過去に、従業員に頼めば入れてもらえる店もあったので、できないかと高松でも交渉したが、交渉した店(の少なくとも私に応対した担当者)にはすべて断られた。

家を出てから、職場まで、行きは3軒、帰りは1軒のガソリンスタンドの前を通るが、全てセルフ式。こんなにセルフが浸透しているとは、改めて気づく。


ネットで少々検索すると、法的には、お客さんによる携行缶への給油は完全に禁止されているが、従業員の給油は禁止されていないようだ。ただし、信頼できる情報かどうかまでは調べていない。それによると、都道府県によっては、行政指導で禁止している地域もあるという。これまで山形県、山口県では、少なくとも私が訪れたセルフ式スタンドでは、従業員にお願いしたら入れてくれたが、たまたま該当県だったのか、それとも、指導を破ってなのか。

ルールがおかしければ、改正したらよいが、今回は法律は大丈夫のよう。しかし、運用に幅があり、全国区で考えると整合性のない状態のようだ。

何とかならないものか。スピード違反取締りに代表されるように、行政による裁量の怖さ、のひとつである。


自衛策として、カーナビ等は、セルフ式か否かの表示があればいいのに、と思う。



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と、愚痴で終わっては面白くないので、ここで、逸品紹介コーナー。



現場調査用に、小型発電機HONDA EU9i は、片手で持ち運べてコンパクトで便利です。これは、知っている人も多く、紹介はしません。

今日のターゲットは、これと同時に持ち運ぶ携行缶です。通常、あまり考えずに、10リットルや、小型を念頭に5リットルを購入することがありますが、それでも結構かさばります。山の中に行くのであれば仕方がなく、そのくらいは必要かもしれません。



私の場合、この小型の発電機を使うとしても、終日つけっぱなしである事例は少ないです。1リットル程度しか消費しないことも多いです。また、県外の調査の場合、発電機や携行缶をガソリンを抜いた状態で宅急便で現地に送る頻度が多いので、余ったガソリンは結局、車に移して消費するか、お金を払ってスタンドで引き取ってもらうかしなければならないので、たくさんのガソリンが入る必要がないのです。

用途は限定されるかもしれませんが、私の場合には、上の写真の中央右の真っ赤な3リットルの携行缶が、とても使い勝手が良いです。

形状のメリットもあります。既存の5リットル、10リットルは、なぜか平べったくて、設置面積を取ります。収納しにくいし、使う時に、例えるなら洗面器で液体を運ぶように、平べったいと残量が減ると右に左にぶれて安定性がないのです。一方こちらは、設置面積の割には高さがあるので、安定します。

量販店でもたまに見かけたことはありますが、「メルテック 大自工業 FK-03」で2500円程度です。


2014年2月19日水曜日

豊島の魅力

(2/20 20時 一部の誤りを修正。豊島石は現在生産していないという。)

豊島と書いて、「てしま」と読む。豊島産廃事件で有名な豊島である。瀬戸内芸術祭では多少有名になったかもしれないが、それ以外のイメージを持っている島外の人は私も含めどれだけいるであろうか。

香川県に居ることで、島のインフラ整備、インフラのメンテナンス、というのはどうなっているのだろうか、というところからスタートし、石井 亨さんに無理にお願いして案内いただく機会を得た。

高松との高速船は、朝昼夕の3往復なので、今回は午前中高専で業務をしてから、昼の便で豊島に向かい、夕方の便で戻ってくるという行程だった。


過去に2回、豊島産廃事件の見学に行ったが、それっきりだった。今回、付け焼刃の予習はしていったが、良い意味で期待が裏切られ、歴史的経緯、自然、産業、など非常に魅力的な島であることを知った。豊島の由来は、諸説あるが、豊かな島、という説も一つ。人口減少、高齢化、など問題は山積しているが、これも日本が抱える問題を先取りしているに過ぎない。

石井さんは、1聞けば10返ってくるぐらい、この島の事を知り尽くしていて、とても濃密な4時間であった。

島の由来に、日本書紀までさかのぼって、そちら方面の勉強も補強しなければと、良いきっかけを戴いた。

たくさんインプットをさせていただいて、まだまだ消化不良であるが、いくつか書き留めておきたい。



13:05発の高速船(片道1300円)に乗ることを待ち合わせして、高速船に乗ること約30分。豊島の家浦港にたどり着く。写真はピントが合っていないが、産廃事件の現場である。


石井さん所有の10人乗りの車に乗り、島を走る走る。幹線道から一歩外れると、車幅ぎりぎりで左右に家が迫っている。道路の話は、別途したい。

甲生(こお)地区にある、薬師寺の境内。

石材業界では有名な、豊島石(てしまいし)の産地である。石細工を発端に、土木技術者になったという中野喜三郎らの技術者を輩出している。中野喜三郎は、国会議事堂、日本橋、皇居の2重アーチなどを作った人である。豊島石は、角礫質凝灰岩で、柔らかいので加工がしやすく、全国から引き合いがあったという。残念ながら、現在は産出していないそうだ。今日は直接見ることはできなかったが、石切り場は残されている。日本の石は、中国産に押されてしまっているが、茶室の窯など、豊島石を愛好する方も多いという。

石細工の祠であるが、このように、可動式の観音開きの扉がついている。このような構造は初めて見た。

別の場所(失念。後で追記予定)

連れられて山道を少々登ると、また石の祠が。この鳥居も豊島石。5つの石で構造が成り立っている。

パッと見るとわからないが、柱、屋根も全て豊島石。


パッと見ると、あたかもコンクリートが風化したように砂利が露出しているように見えるが、これも正真正銘の豊島石。風化しやすく、雨が当たるところは、このよう硬い部分だけ残って凸凹になる。表面に凹凸ができるのでこうやって苔がむしやすいのが特徴だという。

 全景。
屋根を正面から見た所。このように、せん断キーがついて、接合されている。

檀山(だんやま)の南側の展望台から。多少かすんでいたが瀬戸内の島々が見渡せる。豊島から南の高松を見た所。ただし、標高はそれなりに高く、風が冷たい。一部先週の雪も残っているぐらい。

 さらに車で走って、檀山の頂上から。北東に位置する唐櫃(からと)方面を見渡したところ。中央は、そう、豊島美術館。設計者の西沢立衛先生は、私の前職の同僚である(同じ学部なだけだが)。石井さんは、西沢先生を、初めてこの地に案内した方であった。ここにも繋がりが。

手前に見えているのは棚田。

近くまで来た。残念ながら本日は休館。後で調べたら、この時期は、火・水・木が休館という!! 外からも、卵の殻が見える。

カメラのズーム。鹿島建設が施工し、コンクリートの連続打設なので、気温の日変動など、施工する時期など慎重に選び、相当に準備を重ねて挑んだという。

その横にある、棚田。

豊島は、最盛期には4000人の人口(現在900人程度)を抱え、地形的観点から湧水が豊富で、無数の棚田が存在し、住民の食料を賄った上で、島外に出荷していた。これも、豊かな島の証。現在は、荒れ果てていたのを、この部分は再度草刈りをして、整備している。この部分に水田を復活させるために、稲作減反の壁があったため、県内の減反の権利をかき集めて再生させたという。

石垣が、本当の石で作られているのが、 昔からの工法。最近はコンクリートブロックに置き換わっているところも。

湧水豊富な象徴が、この水場。衣類の洗濯、野菜の洗浄など、井戸端会議の場でもあった。イタリアの何とかの泉かと思ってしまう。

豊富な水源の負の側面としては、地質学的な話であるが、大規模な地滑りの危険性を有しているという。小規模な地滑りは、いくつか起きているとのこと。

この薄い石の積み方は、矢羽根積み、という。独特の工法のようだ。このような石垣が、島の至るところにある。重機を使わなくても十分な強度と耐久性を持っているという。

雨の時には、石の隙間からジャージャー水が出てくるという。擁壁は排水が大切。天然の排水機能を有している。


ここまで、何度も豊島石という凝灰岩ばかりでてきたが、この写真にある、北側の虻山は、安山岩。コンクリート分野では悪名高い、アルカリシリカ反応の豊島安山岩。山のように見えるのは、一度、骨材として山を切り崩して一度平地になって、その後土砂を埋め戻して緑化したもの。



豊島農民福音学校の跡地を行く。このために、賀川豊彦の勉強もしてきた。

来年移転が決まっている、豊島神愛館。乳児院である。医療体制の都合で、県の本土へ移転する。


島には常勤の病院がないということで、医療が大きな問題の1つでもあることを教えていただいた。

香川県には村が無いので、無医村は存在しない、ということを聞いて、そうかそうか、と思っていたが、それは言葉遊びにすぎなかった。実際、ここに無医島はあった。


他にもいろいろな場所を回らせていただいた。4時間、ずっと話をしっぱなしで、ダムの話、ダムでせき止められる土砂と海の恵み、渇水の論理、なども。辺野古埋め立て、諫早湾干拓にも話が広がる。土木技術者として、全ての情報を統合して判断できる力が備わっていないといけない。今回、ひいき目に見て、投げられたボールに8割以上は、打ち返せたと思うが、ヒットになるように、もっともっと深い人になりたいと思った。単に本を読んだだけではダメで、体験しつつ、そして自分で考えを持つことが大事と、身に染みた。

まだ整理はついていないが、自然、歴史、産業、に魅力を感じる素晴らしい島であることを認識した。

これで終わりになることはないので、私の試みは続く。

2014年2月18日火曜日

すきま時間

例年の年中行事として、この時期はある学会の論文査読が数件入っていたが、まとめてやろうとすると1日かかって仕事に支障をきたすので(査読も学会活動。仕事の一種だが)、今年もできるだけ「すきま時間」に行うように努めてきた。この時期は、入試に関する補助業務などもあり、細切れの待ち時間が多いのも特徴で、うまく使って、昨日何とか終了。

と思っているところに、朝起きたら、別の学会からの査読依頼メールが。こちらは初めてで、きちんとしたジャーナル論文なので、お呼びがかかったことに感謝して、粛々と進めたい。

論文を投稿するには、その裏には数名の査読者がいることから、自分が投稿する数の数倍の査読を行わなければ全体のバランスが取れない。

査読者として呼ばれなくならないような維持、そして査読の数に対して投稿数が少なくならないよう、外的な刺激としてポジティブに捉えたい。


研究者としては、月並みな、読みどころのないブログを書いてしまったが、近況報告として。


すきま時間繋がりでもう一つ。

自分が実施した試験の採点も、長丁場になる。問題文を増やすことは採点の負荷増大という自分の首を絞めることになるが、それは結果論である。試験終了後、返却日までに、終わらせなければならない。今年は、本年度のこれまでの3回の試験の反省を踏まえて、貯めないように頑張っている。大問1問を40名のクラス分採点すると、記述問題では簡易な問題でも1時間弱かかり、ヘビーな問題は2時間近くかかる。それが6問、などとなると、1日では終わらない。

以前も、たまたま試験実施日と返却日の組み合わせが悪かったり、途中に出張が入っているときには、実質使える日数が1、2日しかなく、ぎりぎり朝までかかったこともある。今年は、そこまでではないが、貯めることの恐ろしさを知っているので、ある科目は、毎日少なくとも1問を採点するようにした。そのペースでは間に合わないが、そうやって貯金をしておけば、精神的にも楽である。

とはいえ、分野(有機化学)は全く違うがある私立大学の先生のブログやツイッターを読んでいると、専門科目の定期試験で200人の学生の記述問題の採点に数日かかる、というような書き込みが。どちらが優劣ということはないが、試験採点に限れば負荷は小さいので、境遇に感謝しよう。

2014年2月16日日曜日

三河屋さん

「サザエさん」の三河屋さんと言えば、近所の酒屋さんで、勝手口まできて御用聞きをしてくれる、痒いところに手が届く存在、である。

大学、高専で働いていると、いわゆる出入り業者さんが、御用聞きにやってくる。前職の大学では、電話すればネジの一本から配達してくれて、いわば三河屋さんのような存在がいた。

現在の高専では、そういった会社も多数あるようであるが、まだ出会いがなく、よくわかっていない。

赴任して驚いたのは、発注部門が教員とは完全に切り離されていることであった。ここでは、所定の発注書を発行さえすれば、後は事務部門が、その業者とのアポイント、新規取引の交渉、納品と検収、支払い、を全て行ってくれる。言い方が悪いが、後述の研究室秘書が担当していた業務を学校を挙げてサポートしてくれている、というイメージである。

全部を知ったわけではないが、大学のように研究室単位で秘書を雇うというのは一般的ではない。プロジェクト単位という特別な場合を除いて、常時秘書を雇っているという状況は聞いたことがない。ただこれは、事務部門のサポートが手厚いから、というだけでなく、教員が研究に割くリソースが大学教員に比べて小さいからだろうが。


反対に、前職の大学では、教員側の発注が基本であったため、納品の受領までは教員が行わなければならなかった。そこへ、色々な大学での会計上の不祥事を受けて、事務部門でのきちんとした「検収」が組み込まれることになって、多少混乱していたように記憶している。そういった教員側の負担が大きいので、きちんとこなすためには秘書が必要であり、そもそも卵と鶏の関係という側面もある。

前職でやっていたように、品物を決めて、業者とのやり取りの流れからそのまま注文ということができなくなって、赴任当初は不便さに戸惑いがあったが、こちらの方法に慣れてみると、非常にクリアで合理的だと最近になって便利さを実感している。



なぜ便利さを感じるように変化したのかというと、その理由の一つにMonorato(モノタロウ)の存在に気付いたからである。

モノタロウは、工具や材料などの法人向けのネット通販である。最近は、個人向けにもやっている。香川高専では、モノタロウと契約しているので、私がモノタロウで扱っている、〇〇という物品を、締め切り時間までに事務部に注文すれば、在庫があれば翌日配達で届く。

モノタロウで扱うものは、日本で手に入るほぼすべての間接資材であり、少なくとも私が知っている工具のメーカーはすべてと言っていいほど扱っている。

前職では、こういったものを注文しようとすると、(出入り)業者に問い合わせて、そのメーカーを扱っているか聞いて、型番を伝え、その業者から問屋さんへ問い合わせる時間を経て、見積もりが届いて、価格を知る。そしてそれから注文し、数日待って、納品される、という具合であった。

横浜ではその手間とタイムラグが当たり前だったのが、こちら香川の地で、在庫があるものなら翌日、在庫がなくても取り扱いがあれば、大抵のものは1週間で届く。在庫がない場合も、出入り業者に注文する場合と納期はほぼ同じである。常時価格が提示されているので、見積もりという手間がない分だけ、こちらの方がメリットがある。デメリットは見つからない。強いてデメリットと言えば、購入に関して相談する人がいない、ということであるが、現時点では、モノに対する情報では人並み以上の知識は持っているので苦労していないし、わからないことがあれば他学科でも聞く仲間はいる。

前職の時は、モノタロウの魅力に気づかなかったが、研究室単位でもモノタロウの契約はできただろう。ただし、会計処理や検収は教員負担で行うため、現在ほどのメリットは得られていないだろう。


モノタロウの存在は、本の世界でのAmazonのようなものではないかと思っている。モノタロウさんが、我々の三河屋さんなのである。

功罪についても考えてみた。モノタロウは尼崎市に本社を置く日本の会社である。Amazonで揶揄されている日本に税金を納めていない云々の話は多分ないだろう。

こういった業者は、中間業者を省略することで、低価格化、迅速化を図っている。効率的とはいえ、経済活動の中で地元の業者にお金が落ちない、というデメリットも存在する。高専は独立行政法人で、国の税金が投入されているので、高価な調達になれば、競争入札になるなど国の機関と同等の公平性は確保されているようであるが、消耗品と呼ばれる高くても数万円単位のものについては、とくに規定はないようだ。

ヒラの一教員の立場で、地元業者のことをどこまで心配すべきかは、研究の効率化を図ることと相反するので微妙なことである。認められたルールの範囲で、とりあえずは、教育、研究に対して最大化になるように動けばよいのだろう。そういううちは、モノタロウから離れられないようだ。巡り巡って、研究費は税金であり、民間の競争資金であっても無駄に使うことはできない。




総論賛成、各論反対、とは、人間の悪い性(さが)だと思う。

良いものを作る会社は、多少高くてもそこから購入しないと、その業者は潰れてしまい、結局その商品を購入する機会を失ってしまう。最近よく思うことである。

自分のこととして翻って考えると、本を買うのは何でもAmazonでいいのだろうか。高松市のショッピングは、なんでも「ゆめタウン」や「イオンモール」でよいのだろうか(我が家の利用頻度は低いが)。地元商店街にはお金を落とさなくてよいのだろうか。電気製品は、カカクコムで最安値でいいのだろうか。地元の電気屋さんの存在価値は。

私もサラリーマンなので、お金は無尽蔵にあるわけではなく、賢い消費者でなければならないが、その辺の線引きは、いまだにジレンマを感じる。

先日、広島県の鞆の浦を訪れた。(高松も地方であることはこの際置いておいて)地方での経済活動とは何だろうか、と考えてしまった。地元のお金を落とすことで、地元でお店を営んでいる人も生きていける。ノスタルジックに上から目線でものを見てしまい、表面的に、地元で消費してお金を廻してけば良いと思ってしまったが、実際にはそうはいかない苦労、現実もあるだろう。鞆の浦について1日しか知らないので、まだまだ表面的にしか見ていない。

今週、主として、防災、過疎などの研究で、香川県の豊島(てしま)を訪れる。鞆の浦と対比させていろいろ見てみようと思っていたが、分析する視点が増えた。

継続して考えたい。

2014年2月14日金曜日

メカ好き

私がメカ好きなのは、どう見ても否定のしようがない。

メカといっても、車でもなく、ラジコンでもなく、言ってみれば、物理的な「機構」が好きなのである。機構という概念は、好き嫌いという対象でないともいえるが、「機構を変換」して、無かった機能を実現することに、魅力を感じる。


「機構」というのは、いろいろと工夫をして、ある動きを別の動きに変換するものである。色々なメカを見ると、そのアイデアが詰まっており、それを見るだけでわくわくする。こうやって目を養うことで、自分の研究の装置開発に直結するし、日々の実験実習の方法の改善などにも役立つ。

面白いと思った装置を見て、さらに、どういう風に動いているのだろうというのを想像するのも、思考実験である。街を歩きながら、常に考えている。

前にも書いたことがあるが、絶対音感を持っている人は全ての音が音階で聞こえるというが、私は物を見ると機能が浮かんで見える(半分冗談、半分本気)。


機械系の学科で、エンジニアリング教育として行われているようであるが、建設系では聞いたことはない。昔から興味は感じていたが、体系化して考えたことはなく、その体系化がなされていることを、失敗学で有名な、東京大学工学部の畑村先生、中尾先生の書いた教科書類によって意識するようになった。



ヨット部顧問をしているので、たまたま関連業者のホームページを見ていたら、面白い道具を見つけた。スマホに接続する、風速計である。

ヨット部の活動だけでなく、建設現場・橋梁の現地調査の環境測定などでも活躍しそうである。

http://www.yuukoumarine.jp/vaavud.html

まずは、これを見て、どういう原理で動いているのかを考えてみた。

<思考開始>
少なくとも、iPhoneは、何かの情報を風速計から受け取っている。

iPhoneが情報を取り込むことができるのは
 マイク端子:アナログの電気信号の強弱として
 カメラ:画像認識として。ただし、この風速計の場合、カメラから風速計が見えないので×。
 WifiやBluetoothの通信:これが一般的だろう。ただし、価格5000円というので、小型の装置で実現できるのだろうか。

まず、考えたのが、マイク端子。写真も、風速計をイヤホン端子に挿しているので。

自転車用スピードメーターを使ったことがある人ならわかるが、磁石のようなものをタイヤのスポークに設置しておき、その磁石がセンサー部を通過することで、回数をカウントし、回数に、周長を掛けることで距離がわかるものである。同じように、風速計がまわることで、磁石のようなものが廻れば、周囲の磁界を変化させる。それをマイク入力端子に直結しておけば、何らかの電流の変化となって検知できるはず。音として拾って、その周期を解析すれば、回転数がわかる。


<思考終了>

では、答え合わせ。

実際のところ、マイク端子は、計測には使っておらず、単に物理的に挿しているだけだった。iPhoneとは通信しているという。

なるほど。

そうすることで、風速計は取り外して、別のところに置いておき、ワイヤレスで風速がわかるという。便利だ。

その場合、それだけの小さい装置で、電池はどうしているのだろうという疑問も。もしかして、風力発電してそれを利用していたら、すごい。わくわくする。しかしその場合には、風速がゼロの場合、発電しないわけで、風速ゼロなのか通信不良なのかの区別がつかないのでダメか。



もう一つ、最近見つけた、私の興味を惹く装置。

ナルセペダル、というブレーキとアクセルを踏み間違えることがない装置。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140207/259408/

詳細は、リンク先を見ていただくこととして、踏み込んだら必ずブレーキが作動し、アクセルを作動させるには、つま先を右に動かすという。右に動かして発進し、その途中でも、奥に踏み込めばアクセルは離れて、ブレーキがかかるという。

これこそ、物理的な「機構の変換」である。



今、4年生の「創成工学」において、担当学生に、構造力学の教材モデルを作ってもらっている。今年は到達できなかったが、橋のモデルに変形を与えることで、普段は目に見えない「曲げモーメント」を物理的に可視化する模型を作ろうと考えている。来年は是非完成させたい。

これも、「機構の変換」である。

2014年2月13日木曜日

下町ロケット

昨日、高専の図書館で借りて、1晩半で、「下町ロケット」を読みました。

いやあ、面白い。ハラハラドキドキ、何度も涙が出ました。元研究者が中小企業を経営しながら、夢を追い求めることには、自分の研究室の運営、研究方針、資金繰り、将来計画、等オーバーラップして、自分が主人公になったように没入しました。元気が出てきます。





同時進行で読んでいる本はたくさんあるのですが、最近買っていて今日から読み始めたのが、土木屋さんには結構有名な、社会実状データ図録の作者の本川さんが出している、統計データが語る 日本人の大きな誤解 (日経プレミアシリーズ) です。

社会実状データ図録のうち、いくつかををピックアップして、読み物としてまとめられています。ピックアップされた図の解説といううんちく知識だけでなく、データの分析の仕方なども参考になります。

これまで作った図録の紹介等で、前にも本を出していたようで、勉強不足でした。


来年度の創生工学(卒研生の前年の4年生のプレゼミみたいなもの)では、計画学的な分析もテーマに入れようと思っているので、私は非常に参考になるし、その学生の必読書となるかもしれません。さらに、地理情報システム(GIS)と多変量解析もマスターして(学生にマスターしてもらって)、成果を出したいと思っています。丁度その準備として、良い時期に見つけた本です。まだ読み始めて数ページですが。

2014年2月12日水曜日

資金繰り

小説「下町ロケット」について、つい先日、何かの書評(メディアを失念)をみてぜひ読みたいなと思って次に読む候補1位に挙げていたところに、昨日横国大細田先生(に紹介したKさん)のお勧めでも紹介されており、あまりにもタイムリーだったので、本日学校の図書館で借りてみた。

やるべき仕事はあるものの、夕食後に手を出すと一気にのめり込み、現在は、会社の資金繰りに困って奔走しているところを読んでいる。


さて、資金繰りと言えば、やはり、研究費、である。


准教授として、いわば零細企業の社長となり、毎年の運転資金を稼ぐことから始めなければならない。准教授になるという厳しさの1つは、資金のことだろう。

2013年3月に着任し、4月からのスタートに科学研究費補助金を得られたのは非常に大きく、そのおかげで関係する出張を多数行うこともでき、研究も進めることができた。今年は他に、科研の分担1件、そして、学内の校長裁量経費が2件採択され、スムーズに研究を立ち上げることができたと思っている。お世話になった方々に、とても感謝している。学校から一律分配される研究費は、何かと固定費を払うだけでいっぱいになってしまうので、とてもこれでは活動できなかっただろう。文字通り、1桁違う。

来年(2014年)はどうか、という不安が2013年4月の時点であった。1年後の資金繰りを心配してである。代表の科研は2年間なので、ゼロではないが、1年目に多めに申請しているので、2年目は少なめである。

赴任前から決意はしていたが、とにかく民間や財団の助成金は申請すること、を強制的に課すこととした。とはいえ、前期は幾つか魅力的な助成金もあったのだが、授業を廻すことで手一杯で、結局1件も出せずじまい。秋以降は立て直して出すようにした。最終的に、研究代表者として4件出した。現在、幸いなことに2件(150万、100万)の採択通知を受け、1件が不採択であった。1件は結果待ちである。

金額的には、今年を若干上回る額を得ることができそうである。とはいえ、2件のテーマを1年間で実施し、きちんと成果も出したうえで、報告書も期日までに出す、というノルマもある。忙しくなることは目に見えている。今年度の研究はスロースタートで卒研学生には本当に申し訳なかったが、来年はきちんと4月から研究をスタートしたいと思っている。大きな現場での実験も計画しており、これは楽しみである。もうすぐ、来年卒研の学生に研究室PRをする時期だが、魅力的なテーマだと自負しており、ぜひ来ていただきたい。その面白味をどう伝えるかも、練り始めよう。

他、研究分担者として出したものは、3件申請し、1件は不採択通知。残り2件は結果待ちである。

本のある生活

高専に赴任して危惧したのは、専門書と触れる機会が減るのではないかという事であった。英文ジャーナルの購読などは、学校としての契約であったりしていかんともしがたい。日本語の論文集については、足りないものは追加購入して補っていきたい。この辺は、研究費との兼ね合いで、コツコツ集めていくしかないだろう。

ここで記したいのは、図書館との関わりである。

前職では、研究室から徒歩5分のところに理工系図書館があった。頻繁に出入りすることはなく、必要な資料が出た段階で、書庫などに赴いてコピーを取るという使い方であった。

専門書以外の、一般書については、ここ数年、amazonで購入する、自分で書店で購入するということを繰り返していて、大学図書館では実際に借りることはほとんどなかった。その理由として、中央図書館までは研究室から歩いて10分程度かかることや、勤務時間中に専門書以外を探しに行くのが何だか憚れたというのは言い訳であり、要するに身に着かなかったのである。

香川高専に着任して、図書館は徒歩2分程度、早歩きであれば1分あれば到着する。キャンパスは小さいので、逆にメリットである。

まだよくわかっていないが、新着本も多く、一般書は、そこそこ入っているようである。高校1年~大学2年の学年に相当する学校の図書館ということも有るだろう。

もう一つ、高松市立図書館は、子供が先であったが、利用するようになった。近所ではないが、それほど遠くなく、車で行けるので、身近になった。



amazonで購入したり、書店で購入することになると、どうしても立ち止まって考えてしまうので、そうこうするうちに読まない、というケースが多い。それに、購入となると、ノンジャンルで読んでいるつもりだがふたを開けると偏っている傾向はある。また、新刊のハードカバーは、重いし、(文庫本に比べて)高いし、と思っていると、よっぽどのことでない限り新刊を読まなくなってしまった。

借りるのであれば、ハードカバーで重くてもいいや、と思う。手元に置きたければ、その時点で買ったり、新書が出てから買うのでもよい。

こうやって図書館が利用しやすい環境にあることに最近やっと気づいて、また別の世界が広がりつつある。


図書館に関して今考えていることがある。中学生に土木工学の魅力をどうやって伝えるのか、ということは長年の課題である。書籍の紹介のみを第一弾とすると、それだけでは、学校の図書室にないと、市立図書館まで出向くのは敷居が高くなってしまう。市立図書館にない本も紹介することがあるかもしれない。そこで、今考えている第二弾としては、何らかの形で中学校に良質な土木工学の本を寄贈し、図書館に置いてもらう。それだけにとどまらず、〇〇中学校の図書館には〇〇の本がある、というのを、香川高専建設環境工学科のホームページにも公開して、建設環境工学科志願者にわかるようにする。そうすれば、自分の学校の図書館にその本があれば、読む敷居も下がるのではないか。また、ある学校に無いことが公開されることで、良い意味で普及の足掛かりとなるかもしれない。来年度は、4年生の担任を持ち、かつホームページ担当でもあるので、徐々に新しいことにトライしていきたい。

2014年2月11日火曜日

手帳考  新しい手帳の発明

4月始まりの手帳を予約購入し、先日手元に届いた。なんと、今年から体裁が変更になっている!!!


手帳の切り替えというのは、新たな気持ちになれるという精神的なプラス面を除外すると、義務的なもので、生産的ではない。できれば短縮したいものである。



切り替え時期に問題になることを考察してみる。私は4月始まり手帳を愛用しているので、それをベースとするが、1月始まりでも考えは同じである。

デメリット1)手帳が切れかけの時に、それを超えた予定が入ること。

12月頃から、新しい年度の行事、予定がぽつぽつと入ってくる。〇〇年次大会の日程や、〇〇会議の予定など。この時期は、まだ先の話なので、個人の予定が入っている人はほぼなくて、単にその日程を承りました、ということだけのケースが多いので、幸い致命的にはならない。

12月下旬から1月頃の話であるが、周囲には1月始まり手帳を使っている人が多数なので、4月始まり手帳を使っている私だけ記入欄がない、という状態となる。私は、現行の手帳にも、2年目の年間カレンダーがついているので、それに直接書き込んだり、メモ帳の1ページを、次年度の予定書き込み欄として使って集約しているので、日程のメモとして何とかしのいでいる。


デメリット2)新しい年度の手帳を入手しても、すぐに使えるわけではなく、2冊持たなければならない時期が存在する。

手帳の売出し日に購入しても、その手帳の開始日は、数週間先であるため、すぐに使い始められるわけではない。しかし、すでに売り出し日の段階では、次年度の手帳に記入すべき予定が多数入りつつある時期である。

よって、2冊の手帳を持ち歩かなければならない。1冊はカバンに入れておけば事が済む場合と、2冊とも身に着けておいた方がメリットがある場合の両方がある。


デメリット3)オーバーラップした時期の予定を、転記する必要がある。
新しい手帳を入手しても、4月までのサービス時期の欄は記入しない、ということを貫けばこのデメリットは少なくなるが、少なくとも4月以降の別途メモしていた予定は転記する必要がある。


このデメリット3個を、ぜひ覚えておいてほしい。もちろん、デメリットに感じていない人はいることを受け入れるが、私自身は、現時点ではデメリットと感じており、期間や作業量を短縮したい。



能率手帳(今年からブランド名がノルティに変わった)は、4月始まりの手帳が購入できるのが2013年度版までは、2月4日ごろであった。そして、4月始まり手帳の1ページ目は、2月18日(月)であった。ということで、私は、2月18日を境に、新しい手帳を使い始めることにしていた。

具体的には、2月4日から18日の間は、次のようにしている。手に入れた時点で、2月18日以降の予定は、新しい手帳に転記し、以後2月18日以降の予定は、新しい手帳に記入する。古い手帳の2月18日以降、3月末までは、間違って記入や参照しないように、斜線を引いておく。そして、2冊の手帳を常に持ち歩く。
2月18日になれば、新しい手帳のみ身に着けることになるが、どうしても、しばらくは同年度の過去のことを参照する機会があるため、概ね3月末までは、カバンに入れておく。4月を過ぎれば、引出しの定位置に入れておく。

以上のようなサイクルを、ここ数年は繰り返していた。



ところが・・・このブログの冒頭の発言なのだが、


2014年版のノルティとなった能率手帳は、型番も、体裁も全く同じで、購入日も同じだった。しかし、手帳の開始日が3月10日(月)と遅くなる方向へ変わった。じぇじぇじぇ。1か月も切り替え時期が続くのか。


私にとっては、死活問題である。

年中行事を、1か月も行うのは、ちょっと困る。いや、だいぶ困る。4年に1度のオリンピックの聖火リレーでであったり、式年遷宮であれば、その準備が1年以上続いても、お祭りだと我慢できるが、毎年1か月間も切り替えを行うとは、非効率。



手帳を乗り換えるか、何か別のことを考えたい。

私の記憶では、能率手帳の1月始まりの方が、オーバーラップ期間が長かったはずなので、それに戻すか。ここまで4月始まり手帳のデメリットが増えれば、1月始まりにした方が、トータルとしてましかもしれない。新しいノルティの1月始まりをさかのぼってチェックしなければ。

なお、商品番号9011(4月始まり)を使っている。(だれか能率協会の人読まないかな)


自分で手帳の新ブランドの会社を興そうかと思っていたが(嘘)、なんとしても新しい林ブランドの手帳を作りたい。ネットで呼びかければ、賛同者はいるのではないか。






私の構想はこうだ。数年後を考えていたので非公開で特許でも狙おうと思っていたが、今年の変更で切羽詰ったので、公開してしまうことを選ぶ。実を取りたい。

考えは、リフィル式のシステム手帳と似ている。だが、コンパクトさを求めるので、システム手帳は不要。

案1)1年3か月ぐらいの、3ヶ月くらいオーバーラップする手帳を新規で作る、ことをまず考えていた。しかし、それだけでは、デメリット1、デメリット2が解消されるだけで、 デメリット3は解消されない。

案2)1年を半期に分ける。4~9月、10~3月の2つの手帳となり、1つの簡易なカバーの両方に挟み込むことで、1年分のコンパクトな手帳となる。つねに、現在の日付を含む半年分と、次の半年分の手帳をカバーに入れておき、常に少なくとも半年後までの予定が書き込める。それを半年ごとに新しいものに更新していく。そうすれば、手帳を書き写す必要はなくなり、デメリット1~3が全て解決できるのである。

よって案2を推したい。

製本屋さんにお願いすれば、既存のものを使ってオリジナル手帳ができそうだが、これを見た手帳メーカー、印刷屋さん、実用化してもらえないだろうか。



もし、このアイデアが既に出ていたり、その手帳が購入可能でしたら、ご連絡いただけると幸いです。私の問題が解決した場合には、その方に薄謝を進呈します。

【作品No.4】引き出しと戸棚

このブログで、自作の木工家具類を紹介していましたが、公開はその3で止まっていました。正月休みに、ある1つを完成させました。実際にはその1「電話のコンセント付近に集まる、インターネットのモデム、パソコンのケーブル類がごちゃごちゃするのを解決する家具」 の継続ですが、一応これで完結です。

おさらいすると、マンション入居時の状態はこの写真のとおり。2013年3月の時点です。1枚の天板に、モデム類がごちゃごちゃ。




上部のケーブルを隠す家具は春に終わっていたので、下部の収納家具を冬休みに作製。

匠の技をご覧ください。(♪音楽♪)


 
 これが完成系。天板の下は、右側が扉2個、左が引出1個。左下が、既製のワインセラー。ワインセラーと天板のスペースを使って、作りました。


基本は、赤松の集成材ですが、透明のニス仕上げです。メリハリをつけるために、下部の前面は、ウォールナット(木の種類)にしたかったのですが、これだけの大きさで板を入手しようとすると軽く1万円を超えます。それだけウォールナットは高価です。それに、この板厚もすぐには見つからなかったので、同じ赤松で塗装でごまかすことにしました。

引出しは、落下しないように、ガイドレールにしています。



扉のちょうつがいは、普通の家具でも使われている、ばね式のものです。これも、初めて施工したのですが、簡単にできることを知りました。

全体的に、色々と穴が開いているのは、内部の電気製品(ワインセラー、モデム類)の熱を逃がすためです。内部の気流も考えて空間を設定するなど配慮しています。


ウォールナット風の塗装は、着色ニスにしたのですが、見事失敗。12月末の極寒の中でベランダで塗装すると、塗料の粘性が高すぎて、筆が伸びませんでした。結局凸凹になり、色も濃淡が出てしまいました。薄め液を入れて粘度を調整すべきでしたが、気づいた時にはすでに遅し。何度も削って塗りなおそうかと思いましたが、時間切れでとりあえず組み込みました。

ところが、このムラも結局は素人日曜大工の醍醐味で、しばらく使っていると愛着がわいてきました。慌てて直す必要もないということで、そのままにしています。

極寒の時の施工の注意点を胸に刻んだので、次は失敗しません。


時期を同じくして、年末に、子供が小さい時から使っている家具の工場を家族で見学に行くことにしました。 高知県にある なかよしライブラリー という会社です。

横浜にいた時から、高知のこの工房の家具が気に入り、子供用書架2つ、椅子、そして長女の学習机を買い足してきました。ヒノキの家具で、決して安くはないですが、一生ものです。一度作っている現場を見てみたいと思っていて、この冬に行ってきたのです。子供も、自分が使っている机やいすと同じものがここで作られているのを見て、理解できたようで、行ってよかったです。

ここの家具は、ニスではなく、オイル仕上げで、使えば使うほど味が出てきます。そして、年1度ぐらい、オイルで磨くと、さらに色に深みが出てきます。今年は、購入して初めてですが、大掃除のついでに、全ての家具を専用のオイルで磨いてみました。

別件で、自宅で表面吸水試験装置の試作品も組み立てており、暫定のケースを手元にあった木で作りました。たまたま、上記のオイルが手元にあったので、ニスは塗らず、オイルの2度仕上げにしてみました。結構風味が出ます。ニスは人工的なので、自然な風合いの出るオイル仕上げにはまりそうです。今、その試作した家具(装置)は、細田先生の留学しているフランスに行っています。

2014年2月10日月曜日

平賀源内先生

ブログを書くのは、最近、学生寮の宿直室で、ということが多くなっている。今日もそうだ。

先日、NEXCO西日本において講演をさせていただいた。講演が終わってみると、あれをこうすべきだった、などといろいろと反省点もたくさん出てきて、出てきて。このことは、試合の場で鍛えられる、という高知工科大学岡村甫先生のお言葉でも、身に染みた。練習をきちんとすることと、実践で鍛えられること、それを繰り返して、成長ある、か。


さて、懇親会の席で、色々な話になり、讃岐出身の平賀源内の話になった。平賀源内のことは、実はよく知らないが、エレキテル等の発明をした人で、ちょっと風変わりな人、というイメージしか持っていない。

私自身、モノづくりが好きということも有り、平賀源内は、ぼんやりとだがポジティブな印象を持っている。ふと、小学校の時に読んだ本を思い出した。

それいけズッコケ三人組シリーズは、小学生の私にとっては、必読の書であり、人生そのものであった時期があった。成長するにつれて、ぱっと熱が冷めたのであるが、とにかく、小学校3年生ぐらいから5年生ぐらいまで(あくまでもイメージ)は、ひたすら読んでいたように思う。

たくさんの本があるが、「ズッコケ時間漂流記」が断片的にであるが、残っている。

江戸時代にタイムスリップした3人が、平賀源内に会って、話をする場面である。そこで現代の便利な世の中のことを話すと、平賀源内から、「ではそのテレビというものは、どういう仕組みで動いていているのか。作ってくれないか。」というようなことを言われて、3人が絶句する、という場面である。詳細の言葉までは覚えていないが、そのようなやり取りであった。現代人への皮肉、警鐘のように読み取ったのだが、それが幼心に、ずっと残っていて、大人になった今でもたまに思い出す。

分業化した現代、全てのことを知ることは非効率であり、原理を知らなくても利用できることが大事、というのはわかる。でも、知らないで使うことは何となく、癪というか、悔しい、ということを小さい時から考えていた。

そのことが、私がものづくりや、手作りにこだわることの原点ではないかと、改めて思う。多少、美談、こじつけが入っているとは思うが、私の行動原理は、そうだ。

で、懇親会の話が膨らんで、来月、平賀源内記念館を訪れることになった。都合が合えば、ご子孫の方ともお話ができるかもしれないとのこと。

ということで、きちんと平賀源内先生(調べてみると、記念館では敬意を表して源内先生と呼んでいるという)のことを勉強することとした。てっとり早くamazonで入手、と思うと、結構古い本が多くコレクター価格のものもあったので、なかなか決まらない。そういえば、地元出身者ということで、高松市立図書館には専用のコーナーがあるはず、と思い、図書館へ行ってみることにした。そこには、絶版になった貴重本も多く、禁退出のものがあって困ったが、それは速読で対処して、1冊借りて、今半分読んだところ。

一般に、世間体にとらわれない自由奔放なところが強調されるが、医学、植物学から小説家、鉱山開発、土木工学、など活躍の場の幅広さに驚いた。土用の丑も彼の発明(通説なので、諸説あるが、有力とのこと)、のようだ。驚きの連続であった。

本のタイトルの副題が、江戸のレオナルドダビンチ。そうか、通じるところがある。

またまた、私の研究室のキャッチフレーズに、源内先生のことを入れておきたい。

2014年2月3日月曜日

香川大学での発表会

本日午後は、香川大学工学部での、先端工学研究発表会。

今年が第9回ということで、今年から香川高専も入って、香川大学の教員を中心として、徳島大学、産総研など、30人ほどがポスター発表をするものである。赴任して1年近くがたち、腰を据えていろいろ外部発表も行おうと思っていた時に案内があったので手を挙げていた。香川高専からは、もう1名。

特別講演は、立命館大学 上原哲太郎教授による「共通番号制度=マイナンバーがもたらすインパクト」。もともと情報系の先生であるが、総務省へ出向されるなど、幅広い経歴をお持ちである。話しぶりも魅力的な発表であった。情報系の先生ということで、若干専門用語も含まれていたが、非常にわかりやすく、かつ、技術に固執することなくバランスのとれた内容であった。これまで報道では、センセーショナルな批判ばかり聞いていて、何が本質かわからなかったが、よく理解できた。ただし、実際の導入には、まだまだ混乱を呼びそうな気がする。

ツイッターでも発信されていたり、講演資料もネットで公開されている、ということなので、さっそくアクセスして、お気に入りに登録しておいた。講演内容のみならず、その辺の情報発信能力なども参考になる。

さて、その後は、ポスターセッション。情報通信、ナノテク、から、私のコンクリートまで、幅が広かったので、聞きに来た相手が一体どのぐらいのバックグラウンドがあり、どの程度の興味があるのかがはかりかねたのが、相手の反応を見ながら、多少は説明を変えてみた。

表面吸水試験の関連で、たまたま装置を使われる方が、ホームページで表面吸水試験のキーワードを見て私がいるからと参加してくれた方がいらっしゃり、これは非常に嬉しかった。一般参加もOKなので、地元の方も見に来ているようで、全体の中ではコンクリートの橋の維持管理などは、どちらかというとわかりやすいテーマであり、少なからぬ反応を頂けたのは良かった。

対象者が絞れないのは、やりにくかったし、私以外の全体の発表を見ていても、質問があまりない発表もあったようで、その辺は全体として位置づけの改善も必要かなと感じた。

後半は暇になったので、他の方の発表を見たり質問したりしていた。一つ気になった研究が、色の認知に関する研究。色彩印象判断、というもので、着眼点が面白かった。同じ画像を見ても人によって感じることが違い、それを定量化できると、色々な可能性が広がりそうである。

まあ、そう考えると、本日午後は、専門分野外の所に強制的に入ることで、普段接しない情報を仕入れたり 、他者の研究手法、考え方、伝え方を知る良い機会だったように思う。

17時に終わり、今日は久々に直帰させてもらい、子供たちと節分、夕飯は手巻き寿司で恵方巻を食べた。ここ数年、子供の節分には私がいない状態だったので、申し訳なかったが、良かった。


思えば遠くへ来たもんだ

香川県コンクリート診断士会は、年会費を集めていないが故に日本コンクリート診断士会に分担金(そのお金の正式名称は不明)を払わないため、当該ホームページには掲載されていないが、きちんと設立した団体である。 昨年11月に現在の形で正式発足して、ほぼ1年が経過するが、今回の定例会参加...